「ピー、ピー、電池切れです」
どこからともなく聞こえてくる。
寝正月明けの1月4日に実家から仕事に出勤し、
1週間ぶりの仕事に疲れて自分の家に帰って布団に入るも、
お隣のベランダから聞こえてくる室外機の音が気になってなかなか寝付けず、
ようやく眠りについた朝方だった。
「ピー、ピー、電池切れです。ピー、ピー」
なんだ?また室外機から?
室外機って電池切れとかある?
寒さにおびえつつ窓を開けるが、どうも違う。
部屋を出て台所に行くと、
「ピー、ピー」
ん?どこどこ?冷蔵庫?換気扇?給湯器?待って待って。
軽くパニックになりつつ、部屋を見回し天井を見上げる。
「ピー、ピー」
あ、火災報知器。
。。。。。。
いや、なんでこんな朝方に鳴りだすねん!
もうちょいましな時間に言うてくれ!
電池切れですだけでわかるかい!せめて名乗らんかあい!
火災報知器なんてこちとら存在すら忘れとるわあい!!!
と心の中でぶちぎれつつ、
椅子の上に乗って背伸びして必死こいて手を伸ばし、火災報知器をなんとか外す。
すっかり夜はあけ、コーヒーを入れてソファにもたれた瞬間、
足がつった。
いでででででで。
ああもう生活するってなんて面倒なことの連続なんだろう。
火災報知器の変な形の電池をスマホでぽちり、
ちゃんと脚立を買おうと心に誓った正月明けでした。
こんにちは、日本人平均身長より低い一人暮らし女子には
今後脚立の購入を強く進めていく所存のあーでです。
小笠原旅行 1日目午前
伊丹空港から朝一番の飛行機に乗って羽田へ。
初めてANAのアプリを使って飛行機乗ったけど、
これめっちゃ便利やん。
荷物預けるのも搭乗手続きもスマホかざすだけ。
なんて楽ちんさん。
搭乗口の変更や搭乗開始のお知らせもしてくれる。
なんて親切さん。
サクッと羽田空港からモノレールで浜松町へ。
浜松町から竹芝桟橋は徒歩で10分ほどのはずだったけど、
ちょっと迷ったので暑い中スーツケースを引いて歩くのはちょっとキツかった。
11時、竹芝桟橋からおがさわら丸に乗船し、出港。
船旅なんて初めてだからちょっとテンション上がってしまう。
おがさわら丸について
おがさわら丸は、東京の竹芝桟橋と小笠原諸島の父島を結ぶ貨客船。
詳しくは小笠原海運HP↓
小笠原諸島に向かうための定期運航される唯一の交通手段であり、人だけでなく、小笠原諸島に住む人たちの生活物資を運んでいる。
おがさわら丸以前の1972年の定期運航開始時の頃は片道40時間以上かかっていたとか。
現在おがさわら丸は3代目で2016年からの運航。
全長150m、全幅20.4m、客室だけで6階建は、もはや動くホテルのような。
定員は894名。
私が乗った時は510名の乗船だったそう。
船室は、特等室(スイート)、特1等室(デラックス)、1等室(スタンダード)、特2等寝室(プレミアムベッド)、2等寝室(エコノミーベッド)、2等和室(エコノミー)に分かれている。
行きの予約は、おがまるパックの基本料金設定だった2等寝台(エコノミーベッド)。
綺麗だし結構広い。
東京湾から出るとネットはほぼ使えない状態が続くけれど
ライトもコンセントもあるので、ダウンロードしておいた本や雑誌をタブレットで読んだりしながら退屈することもない。
ディーゼルエンジンだからもっとうるさいのかと思っていたけど、
あまり気にならなかったし、揺れも少なくてぐっすり寝れたのが良かった。
レディースルームは満席で予約出来なかったんだけれど、
お向かいの2段ベッドには若いお姉さんが1人で入っておられたので、
これは実質レディースルームなのではという感じ。
カーテンを閉めればプライベート空間は保たれるし、
トイレも手洗いも近い所にあって、シャワールームも24時間自由に使えるので不便なことはなにもなかった。
いやあ船旅って快適ねえ。
酔い止めを飲んでた効果もあったんだろうけど、この時の航海はとても穏やかだったと後で宿のスタッフの方に聞いたのでラッキーでもあったみたい。
酔いやすい方は酔い止めは必須。
あーではめまい持ちなのでごりごりに飲みます。
それにしてもここまでは天候に恵まれていたのだなここまでは(ということで後日談に乞うご期待)。
船旅の醍醐味
さて出航したのが11時。
自分の船室を確認して荷物を置き、(船室から少し離れた所に大きな荷物をおけるスペースがある)
デッキに出て東京湾のビル群を眺めたり、レインボーブリッジを下から眺めてはしゃいだりしていたらお昼過ぎ。
電波も繋がらなくなってきて、小腹も空いてきた。
というわけで食事に行くことに。
おがさわら丸にはレストランが2つ。
レストランChichi-jimaと展望ラウンジHaha-jima。
レストラン父島の方は、広々してて、大きくて綺麗な食堂か大学の学食みたいな感じ(全134席)。
ラウンジ母島はラウンジというより海が望めるおしゃれカフェ(全76席)
そして軽食やお土産、入れ立てのコーヒーが買えるコンビニにようなショップドルフィンや、パンやカップラーメンやおやつが買える自動販売機、給湯室もあるので食べるものには困らない。
まず昼食は「レストランChichi-jima 」で島塩ラーメンと鯛の唐揚げ。
ラーメンはあっさりしてて美味。
鯛の唐揚げも淡白なんだけどレモンと相まってジューシーなお魚の味が美味しくてパクパク食べた。
ああこれはもう島グルメへのワクワクが抑えられないねっ
ってなりました。
その後、ベッドでゴロゴロして読書したり、うとうとお昼寝をして気がつけば夕刻。
船のデッキに出ておだやかな風にあたりつつ夕日をのぞむ。
静かな波の音。
見渡す限りの水平線に重なって溶けていく夕日は文句なしに美しい。
夕日ってきれいなんだなあ。
そして18時過ぎ、夕食へ再びレストラン父島へ。
夕飯は島塩ステーキとサラダ。
肉は固くなくて、でもしっかりした肉質。コショウが効いてて、島塩をかけると肉の味がまろやかになる。
お味噌汁とご飯がついてるのがまたいい。
サラダもちゃんとシャキッとしてて美味しい。
暮れなずむ海を眺めつつ、あれだけビビっていた船酔いとか全然なく、サラダとステーキ定食をがっつりおいしく完食。
いやあ船旅って美味しいのねえ。
食事も船旅の楽しみなのねえ。
船旅では食事も夕日もエンターテイメント。
これまで船旅を敬遠していたわけではないけれど、
早く遠くに行くには飛行機がいいとただただ思ってた。
こうして船旅を経験してみると到着してからが旅なんじゃなくて、
移動も含めて旅なんだなあとつくづく感じる。
プロセスが大事なんだな。
プロセスを丁寧にすると結果が同じでも満足度は上がる。
旅でも仕事でも。
そんなことを思いながら太平洋に包まれて眠りにつく1日目の夜でした。